乳酸菌とは、どんな定義がなされているのでしょうか。

乳酸を作る菌はたくさんいるけれど

効率よく乳酸を生成するのが乳酸菌

オリゴさん
乳酸くん、牛乳などから乳酸を作るのから『乳酸菌』という名前になったって、言ってたわよね。
乳酸くん
そうだよ。
乳酸を生成するから、乳酸菌って言うんだよ。

乳酸を少量生成する菌はいっぱいいるけど、効率良く、たくさん作らないと『乳酸菌』の名前はもらえないんだ。


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オリゴさん
効率良く、たくさんってどういうこと。
乳酸くん
消費したブドウ糖に対して、50%以上の割合で乳酸を生成することさ。
オリゴさん
ふーん、ちょっとだけ乳酸を作っても、乳酸菌とは認めてくれないのね。
でも、乳酸をたくさん作れば、どんな菌でも乳酸菌なの?
つまり、生物学的な菌種とか関係ないのかな。
乳酸くん
そうなんだよ。
実は、乳酸菌とは、細菌分類学上の地位を持った学名ではなく、慣用的な呼び名なんだ。

正確に言うと、こんな定義があるよ。


★乳酸菌の定義★
    1.  細胞はグラム陽性
    2.  細胞形態は桿菌または球菌
    3.  カタラーゼ陰性
    4.  消費したブドウ糖に対して50%以上の乳酸を産生する
    5.  内生胞子を形成しない
    6.  運動性は一般的にない
    7.  安全なGRAS(Generally Recognized as Safe)細菌群


オリゴさん
や~だ。
乳酸くんたら、またややこしいことを言い出して。
乳酸くん
ごめん、ごめん。
関心のある人が見てくれればと思って。


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球菌も桿菌もいる(定義第2項)

球菌とは細胞一つひとつが球形をしている細菌です。

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桿菌とは、細長い棒状です。
乳酸菌の桿菌細胞は短径1μm、長径3~7μmであるものが一般的ですが、規格ハズレの細長いものがいたりします。

こんな分類ですから、『乳酸菌』とは発生学的な細菌分類には該当しない名前なのです。
つまり、『乳酸菌』という用語は、ある一種類の細菌を指すわけではなく、250種以上の種が確認されています。


乳酸菌による発酵形式(定義第4項)

乳酸菌が乳酸を生成することを、乳酸発酵と言います。

乳酸菌の発酵形式は2つあります。


  1. ホモ発酵(homofermentation)
    C6H12O6 → 2CH3CHOHCOOH
     ブドウ糖          乳酸

  2. ヘテロ発酵(heterofermentation)
    C6H12O6 → CH3CHOHCOOH + C2H5OH + CO2
     ブドウ糖          乳酸      エタノール   二酸化炭素

乳酸の産生量は、ホモ発酵は100%で、ヘテロ発酵が50%です。

乳酸菌は、このいずれかの発酵形式を採るので、乳酸産生量は、消費したブドウ糖の50%以上になるのです。


内生胞子を形成しない(定義第5項)

内生胞子とは、芽胞と呼ばれる蛹の殻のようなものですが、通常の乳酸菌は芽胞を形成しません。

一部の内生胞子を形成する菌種で乳酸発酵を行うものがあり、「有胞子性乳酸菌」と呼ばれています。
有胞子性乳酸菌は、耐熱性が高く、酸に強いなどの特徴があります。

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安全性(定義第7項)

GRAS(Generally Recognized as Safe)とは、「一般的に安全とみなされている」ことを意味しています。

我々は、古くから乳酸菌を発酵食品に利用してきました。

それらを食べても病気にならないという経験から、現在は安全で有用な細菌であることが広く認識されています。

人間に害をもたらすような菌は、いくら乳酸を産生しても「乳酸菌」とは呼ばないのです。


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